『こんな晩』

 

「おまえがおれをころしたのはこんな晩だったなあ」


「こんな晩」
旅の六部とかを殺して、財を奪って豊かになった家に
不具の子供が生まれる。
その子は生まれてからずっと喋らないが
或る夜(6歳の)、初めて言葉を話す。
「お前が俺を殺したのはこんな晩だったな」
―――話はそこで終わる。

民俗伝承の定型の1つ。そして都市伝説にも見られる。
都市伝説の場合、不具の子供を事故に見せかけて殺した後、生まれた子供が同じ状況で「今度は殺さないでね」という話になっていたと思います。
たしか漱石の『夢十夜』の三夜もこの類話。
こういう因果譚はぞくぞくします。好き。

ガザイ:筆ペン
……これ落書きって言わないか?
でもあきらかにこっち(東)向きな内容なのでこちらに。